特別支援の不思議な世界

高校教師だった私が特別支援学校勤務をきっかけに知ったこと考えたこと

2020-04-23から1日間の記事一覧

ASDと感覚過敏

自閉症スペクトラム障害(ASD)には感覚過敏がしばしばみられるという。感覚過敏には、普通は気づかないようなものを見つける「視覚過敏」、大きな音や特定の音に過剰な反応を示す「聴覚過敏」、特定のものに触り続けたり、逆に特定の感触が苦手でそれを避け…

ASDの「自閉」について

臨床の場面においては、自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴である「自閉」、すなわち「社会性、コミュニケーションの障害」が鑑別点にはならないことが多いという。ADHDと区別することが難しいのだそうだ。 ADHDの人はもともと対人関係は良好なことが多い…

ADHDと治療薬について

ASDの原因が脳機能の障害とされるのに対して、ADHDの原因は脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンとドーパミンが適切に働かないことだとされる。それらの脳内神経伝達物質がうまく働かないことで、集中力、注意力のコントロールがしにくくなっているとす…

ADHDの「衝動性」をめぐって

ADHDは「注意欠陥多動性障害」と訳される。最近では「欠陥」という語がよくないというので、「注意欠如多動性障害」と呼ばれることが多いようだ。「欠陥」も「欠如」もあまり変わらないと思うのだが・・・。 ADHDはその名の通り、「不注意」と「多動」を主な…

男性ホルモンとASD

自閉症スペクトラム障害(ASD)の有病率には男女差があり、男性が圧倒的に多いのだという。アメリカ疾病対策および予防センターのASD調査では、8歳児1000人のうち、男26.6人、女6.6人とかなりの差がみられた。 ASDの男女差については,ASDの根底には極端な男…

人工授精と自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害(ASD)のは、現在、脳機能の障害であるとされ、有効な治療薬はないとされている。脳機能に障害があるのは、遺伝的要因、親の高年齢、母親の疾患、妊娠中の服薬、妊娠・出産時のアクシデント、不妊治療などさまざまな原因が考えられる…

オキシトシンと自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害(ASD)との関連でオキシトシンという脳のホルモンが注目されている。NHKの「ガッテン」でも取り上げていたが、オキシトシンは「ハッピー・ホルモン」ともいわれ、他者への信頼や愛着、社会性の形成に大きく関連することがわかっいて…

自閉症スペクトラム障害という概念について

自閉症スペクトラム障害(ASD)は、「コミュニケーション、対人関係の持続的な欠陥」と「限定された反復的な行動、興味、活動」を主要な症状とする、「発達障害」の1つである。従来は三つ組などといわれ、「社会性の障害」「コミュニケーション(言語・非言…

発達障害という概念について

「発達障害」とは、単一の障害名ではない。「自閉症スペクトラム障害(ASD)」のほか、「注意欠如多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」などを含む大雑把で包括的な概念であり、それらの総称である。 総称にすぎない「発達障害」という言葉が使われるのは…