特別支援の不思議な世界

高校教師だった私が特別支援学校勤務をきっかけに知ったこと考えたこと

2024-01-01から1年間の記事一覧

境界知能と高校の現場

「境界知能」については、以前にも記したことがある(「知的障害と境界知能」「IQと境界知能」)。 「境界知能」とは、一般には知能指数(IQ)が「70以上85未満」の人をいう。IQの平均値は100であり、その1偏差値は15なので、平均値±15、すなわち「85以上11…

学習障害(LD)への対処法

学習障害(LD)を理解するためのメモである。高校現場での利用に資するため、岩波明『発達障害の子どもたちは世界をどう見ているのか』(SB新書:2023)によって、学習障害(LD)への対処法の概要をまとめておく。 実際には、学習障害(LD)は一人一人の様態…

学習障害(LD)と教科の授業

学習障害(LD)について理解するためのメモである。高校現場での利用に資するために、岩波明『発達障害の子どもたちは世界をどう見ているのか』(SB新書:2023)によって、学習障害(LD)の子どもたちが小学校の国語・算数の授業で抱える問題について、まとめ…

学習障害(LD)の「症状」

学習障害(LD)について理解するためのメモである。 岩波明『発達障害の子どもたちは世界をどう見ているのか』(SB新書:2023)によって、その「症状」をまとめておく。 [読字障害の症状] 〇文字が歪んで見えたり、重なって見えたりする。 〇似た文字を区別…

学習障害(LD)について

現在の高校の現場には、学習障害(LD)の診断のある生徒やそれと疑われる生徒が多く在籍している。学習障害(LD)について、岩波明『発達障害の子どもたちは世界をどうみているのか』(SB新書2023)によって概要をまとめておく。 学習障害は、Learning Disor…

発達特性へのアプローチと二次障害

本田秀夫『発達障害』(SB新書2018)は、発達障害へのアプローチの方法として「ボトムアップ」式と「トップダウン」式を挙げている。 「ボトムアップ」式とは発達を促進し能力を底上げしようとするアプローチであり、発達の特性があって苦手なところを少しで…