特別支援の不思議な世界

高校教師だった私が特別支援学校勤務をきっかけに知ったこと考えたこと

2020-05-14から1日間の記事一覧

「文で話す力」を育てる

ある生徒を、文で話せるようにしようと取り組んだときの話である。高等部の3年生で、二語文程度は話せる生徒だったが、語いは非常に少なく、文字も読めなかった。有効な方法がわからなかったので、素人の浅知恵で、絵カードを見ながら、私の話した文を繰り返…

「短期記憶」を育てる

「短期記憶」のことを考えたのは、ある生徒を文で話せるようにしようと取り組んだ時だ。二語文程度は何とか話せる生徒だったが、語いは少なく、文字も読めなかった。私が話した文を、後に続いて繰り返すトレーニングをしていたが、なかなかうまくはいかなか…

「目と手の協応」を育てる

特別支援学校に異動して最初に担当した生徒のひとりが、「目と手の協応」に課題がある生徒だった。私自身、「目と手の協応」などという言葉を知ったのはそれが初めてだった。前年までその生徒を担当した先生から一応の説明を受けたが、発語がなく、紙パンツ…